本文へスキップ

松本研究室では航空機チタン合金の研究開発を行っております。

創造工学部材料物質科学コース

〒761-0396 香川県高松市林町2217−20

研究室方針CONCEPT

研究室方針

 今後、金属材料の研究開発は環境を配慮した軽量化・高強度化・機能化に向けた進展が強く要望されます。合金浪費型の開発も資源に恵まれる元素(ユビキタス元素)を優先的に選定した開発に特化され、更に既存の合金系をいかにリサイクルするか、また高度化にいかに追求できるかが鍵となってきます。そのためには多様な金属加工プロセスを最適に制御し,組織制御が極めて重要な役割を担い、これまでに未開拓であった技術開発にどれだけチャレンジできるかが鍵となって参ります。

 当研究グループでは、これまでにチタン合金を中心とした非鉄金属材料の加工プロセスと組織制御を駆使した素材の高機能化に関する研究を行って参りました。特に工業用金属素材では、高強度化-高延性化を極限に追求することを目的とし、圧延、線引き加工また鍛造加工などの各種塑性加工プロセスを駆使して、結晶粒微細化、結晶配向制御また析出相の分散制御技術などの材料組織制御技術に関する研究を実施してきました。更に粉末を用いた航空機用チタン基複合材料の粉末焼結・一体化鍛造技術の新しいプロセス開発も行いました。応用は多岐にわたり、航空機材料、自動車用軽量高強度材料、更に金属系生体材料の応用開発を目指しております。産業用チタン合金の研究開発において世界で初めてα’マルテンサイトを利用した組織制御技術に注目し、新しいタイプの加工プロセス “α’プロセッシング”を提案し、新しい超微細粒組織形成を造り込む技術も開発し、学術研究のみならず応用面でも新しい展開が期待されております。最近では3Dプリンタ加工技術として金属粉末積層造形加工を軸とした組織制御・複合化制御にも挑戦しております(地域連携として香川県産業技術センターと強固な連携体制)。

 実験研究を強みとしながら、組織予測モデル・有限要素解析の計算も採り入れた研究開発を行っております。また今後益々重要視されるデータ科学との融合において,機械学習(ニューラルネットワーク,SVM, クラスタリング)を併用したマクロ・メゾスケールモデルの構築も行っており,塑性加工および積層造形プロセスにおけるプロセス・インフォマティクスを指向した研究にも取り組んでおります。

 今後も軽量化・高強度化・高延性化(強靱化)に主眼を置き、軽金属材料を中心とした金属材料の高度化を実現する冶金学に立脚した研究開発に努めて参ります。
                                    
松本洋明




バナー

材料物質科学コース
軽金属冶金研究室
松本研究室

〒761-0396
香川県高松市林町2217-20
工学部2号館5階2506

TEL 087-864-2406
E-mail: matsumoto.hiroaki (アットマーク)kagawa-u.ac.jp