機械学習

医用画像処理


現在、情報通信コースの藤本先生と共同で、高品質なCT画像を得る方法について研究を行っています。CT装置では、上図のように体の周りにX線を照射して得られる画像(サイノグラム)から体の内部の画像を、コンピュータを用いて再構成します。この場合に、X線の照射が少ないと高品質な再構成画像を得ることができません。そこで、通常はX線を多く照射して診断を行ないます。しかしながら、これは体には良くありませんので、可能な限り被曝(ひばく)を少なくしたいと考えています。そこで、CT画像の再構成に、機械学習や最適化のアルゴリズムを適用しています。ニューラルネットワーク、モデル低次元化、共役勾配法などを改良して、効率よく再構成が行えるように様々な検討を行なっています。

パワーエレクトロニクス回路


電流が大きく流れる電気機器をパワーエレクトロニクスと言います。そして、機器を制御している電子回路をパワーエレクトロニクス回路と言い,その代表例は電気自動車で用いられているインバータです。パワーエレクトロニクス回路では、直流から交流,直流から直流,交流から直流の変換効率を向上させることが重要です。その理由は、電気自動車の例で言えば、走行距離を伸ばすことができるようになるからです。一方、変換効率を向上させるとノイズや出力波形に歪みが生じ、機器に好ましくない影響が与えられます。そこで、様々な設計要素の妥協点を探りながら設計することが求められています。これは、数学的には多目的最適化と言われています。そこで、GA(遺伝的アルゴリズム)やPSO(粒子群最適化)などの進化計算をこの問題に適用することで最適解を探索します。そして、得られたパラメータを用いて回路を実装し,実験によって動作を確認します。
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