国立大学法人 香川大学 工学部 電子・情報工学科 神野 正彦研究室国立大学法人 香川大学 工学部 電子・情報工学科 神野 正彦研究室

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空間チャネルネットワーク(SCN)研究プロジェクト

  • 情報通信研究機構 高度通信・放送研究開発委託研究(研究課題番号20401)2018年度-2021年度(4年間)研究分担者
      超並列型光ネットワーク基盤技術の研究開発
      (三菱電機株式会社、国立研究開発法人産業技術総合研究所、株式会社KDDI総合研究所、国立大学法人香川大学、学校法人慶應義塾)

  • 日本学術振興会科学研究費(科研費)「基盤研究(B)」(研究課題番号18H01443)2018年度-2021年度(4年間)研究代表者
      超大容量・空間分割多重光パス網を実現するための空間光スイッチング基盤技術の研究
      (香川大学)

     大容量クライアント信号を収容する光伝送システムに必要なインタフェース速度は、2024年には10 Tb/sを超えると予想されています。DP-QPSK変調方式の10 Tb/s光信号は、少なくとも3.2 THzの光スペクトルを専有し、これはCバンドに光チャネルを1チャネルしか収容できないことを意味しています。一方、光伝送システムのシステム容量も2024年には1Pb/sが必要になると予想され、これは現行の単一モード光ファイバ容量の物理限界を大幅に超えることから、光ノード間は大量の単一モード光ファイバ、あるいはマルチコアファイバで結ばれる状況になると考えられます。私達は、クライアント信号がCバンド全領域を専有するような中期的技術予測に基づき、波長クロスコネクトの大容量化のアプローチではなく,従来の波長クロスコネクトを空間バイパスする「空間チャネルネットワーク(Spatial Channel Network, SCN)」を定義し、従来の光ネットワークをSDMレイヤとWDMレイヤに明確に階層化することを提案しています。SCNを実現するために、ネットワークアーキテクチャ、ノードアーキテクチャ、光空間スイッチ、ネットワーク設計、伝送設計など、広範囲の新技術の開拓に取り組んでいきます。

超高信頼インテリジェント光ネットワークアーキテクチャ研究プロジェクト

  • 独立行政法人情報通信研究機構(NICT)日米共同委託研究「JUNO2」2018年度-2021年度(4年間)研究分担者
      超高信頼性を達成する次世代インテリジェント光ネットワークアーキテクチャ
      (名古屋大学、香川大学、George Washington University)

     研究プロジェクトの目標は、増加し続ける通信トラフィックに適応し、クラウド/IoTベースのサービスを確実なものとする、強固な光ネットワーク基盤の実現です。通信ノード装置内への冗長性の導入、ネットワーク全体での複合的な冗長化、そしてサービス単位や時間単位でのきめ細かな資源配分によるバックアップ用資源の最大化を組み合わせるアプローチを採用することで、通信ノード装置の構成部品のランダムな故障から、大規模災害による複数通信ノード・リンクの同時故障に至るまでの幅広い領域をカバーする、光ネットワークの超高信頼化の達成を目指します。
     なお、本研究は、NICTと米国国立科学財団(NSF: National Science Foundation)との覚書に基づき、日米共同で公募されたネットワーク領域に関する、日本の研究機関と米国の大学との連携研究プロジェクトです。

データセントリック フォトニック ネットワーキング研究プロジェクト

  • 日本学術振興会科学研究費(科研費)「基盤研究(S)」(研究課題番号:26220905) 平成26年度~平成30年度(5年間)研究分担者
      データセントリック 新世代 光ネットワーキングの研究
      (名古屋大学(研究代表者)、東京大学(研究分担者)、香川大学(研究分担者))

     近年のハイパージャイアントコンテンツホルダの出現によるインターネットトラフィック交流状況の大きな変化、並びにSoftware Defined Networkの進展による光レイヤを含むネットワークのフレキシビリティの拡大要求に対応可能な、超大容量・低消費電力フォトニックネットワーキング技術の開拓が求められています。本研究では、ディジタル信号処理技術の進展により実用化が可能となったコヒーレント光通信技術、これまでの固定グリッドに代わり、2012年に勧告化(ITU-T)されたフレキシブル光周波数グリッド技術、革新的な超大容量光ノード構成技術,空間多重技術を有機的に統合し、周波数軸上の利用効率並びにフレキシビリティを最大化する新しいパラダイムのフォトニックネットワークを創出することを目的としています。
     当研究室では、名古屋大学、東京大学と連携して、本研究課題に取り組んでいます。

エラスティック光ネットワーク研究プロジェクト

 エラスティック(Elastic)とは「弾性(の)、伸縮自在の、しなやかな」という意味です。エラスティック光ネットワーク(Elastic Optical Network)では、光スペクトルなどのネットワーク資源を、通信トラフィックの需要に応じて伸縮自在に割り当てて、伸縮自在の光パスを設定します。このコンセプトは、2008年に世界に先駆けて発表された我が国発のオリジナルなアイデアです。以来、エラスティック光ネットワークは、将来の光ネットワークに欠かせないキーテクノロジーとして、ハードウェア技術から、ネットワーク制御・管理などのソフトウェア技術まで、世界中で幅広く研究されています。

 当研究室では、本学の他の研究室ならびに日本電信電話株式会社、日本電気株式会社と連携して、この研究を一層進めた、エラスティック光ネットワーク研究プロジェクトを推進しています。当プロジェクトでは、光ネットワークのハードウェアレベルの仮想化(virtualization)というコンセプトに基づき、トランスポンダやリジェネレータなどのハードウェア資源を複数の多様な光チャネルで共有化するメカニズムの考案、プログラマブルなハードウェア実現技術の創出、効率的なネットワーク設計法/光チャネルの収容設計アルゴリズム、などに取り組んでいます。

より詳しく知りたい人のために

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