研究内容


フォトニクス


―光と物質の相互作用の解明と応用―

本研究室はその光と物質の間の関係を詳しく調べることで自然のメカニズムを解明し,そしてさらにそれを応用した新しい光技術(フォトニクス)の発展を目指す研究室です.

研究テーマ1:量子力学・光物性を突き詰める

量子力学は分子や原子,あるいはそれを構成する電子,また光子などの微視的な物理現象を記述する分野であり,その産物であるレーザーやエレクトロニクスなど現代の先端的な科学技術の根幹をなしています.特に最近は量子情報や量子計算など新たに進展が期待されている分野も数多くあります.本研究室では数10fsという極めて時間幅の短いパルスレーザーなどを用いて微小共振器中の有機分子や金属ナノ粒子などの共振器量子電磁力学特性や光物性,非線形光学特性を調べています.これらにより量子力学が関わる未知の現象の発見や原理検証を行うとともに,超高速光情報通信や量子コンピュータなど21世紀の科学技術において不可欠な新しい原理で動作するデバイスを創造することを目標としています.

研究テーマ2:電磁気学・光学を書き換える

電磁気学や光学はすでに完成された学問と思われがちですが,負の屈折率や超解像など近年その常識を覆すような様々な現象が報告されてきております.これらを実現するものとして期待されているのが光の波長と同程度,あるいはそれ以下のスケールで誘電率が変調されたフォトニック結晶やメタマテリアルであり,これまであまり取り上げられてこなかった電磁波の中の磁場成分を積極的に利用するものです.本研究室においては特にテラヘルツ波と呼ばれる0.1〜10THz(THz=1012Hz) の領域の電磁波帯に着目し,その帯域で動作するメタマテリアルを作製しています.これまでありえなかった新しい電磁気学的・光学的現象,例えば負の屈折などを見出し,分光やイメージング,非破壊検査や情報通信など様々な分野に貢献できる技術の創出を目指しています.

必要な学部開設科目:力学・電磁気学・量子力学・光学・固体物理など
質問・見学随時歓迎!!
連絡先:e-mail (tsurumachi.noriaki@kagawa-u.ac.jp) ,tel(864-2390),居室(2806)