山下 正廣 先生講演会のお知らせ
山下 正廣 先生(東北大学大学院理学研究科化学専攻・教授)の講演会を、下記の通り開催いたします。山下先生は金属錯体(金属の周りに有機物が配位されたもの)の研究の世界の第一人者です。錯体固体物性という新たな学際領域を体系化し、一貫して一次元金属錯体の研究を続けられ、一次元ハロゲン架橋Ni(III)錯体において世界最高の三次非線形光学効果(Nature, 405, 929 (2000))を観測されておられます。現在は、錯体化学会の理事、副会長を務められ、第1回アジア錯体化学会議(1st ACCC)(2007年7月)の実行委員長などを務められております。非常に教育熱心な山下先生の講演に、学生および教職員の皆様、どうぞお気軽にご参加下さい。
記
日時:平成19年1月16日(火) 午後4時 から 午後5時 まで
場所:香川大学工学部 3304講義室
(高松市林町2217-20)
タイトル
次世代型高次機能性ナノ金属錯体の新奇科学
---単一次元鎖量子磁石から世界最高の3次非線形光学効果まで---
要旨
21世紀はナノサイエンスの時代である。ナノサイズ(1億分の1メーター)には原子・分子やバルクの固体には見られないナノサイズ特有の「量子効果」や「非線形性」が観測される。本講演においてはナノサイズの金属錯体(ナノ金属錯体)における一次元鎖量子磁石、光スイッチ単分子量子磁石、巨大三次非線形光学効果や走査型トンネル顕微鏡(STM)によるソリトンの直接観測などについて報告する。 |
主催
山下先生の経歴
1977年3月 | 九州大学理学部化学科卒業 |
1982年3月 | 九州大学大学院理学研究科化学専攻博士課程修了 |
1982年4月 | 日本学術振興会奨励研究員(分子科学研究所) |
1985年4月 | 九州大学教養部助手 |
1989年7月 | 名古屋大学教養部助教授 |
1989年9月 | ロンドン大学化学教室客員研究員(1年間) |
1998年4月 | 名古屋大学大学院人間情報学研究科教授 |
1999年4月 | 東京都立大学大学院理学研究科教授 |
2002年4月 | 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所客員教授 |
2004年7月 | 東北大学大学院理学研究科化学専攻教授 |
1997-2001 | 科学技術振興財団「さきがけ研究21(PRESTO)」兼任 |
2002- | 科学技術振興機構戦略的研究(CREST)兼任 |
2003- | 科研費「学術創成研究」プロジェクトリーダー |
山下先生の受賞歴
1. | 1986年 | 日本化学会若手講演特別賞受賞 |
2. | 1993年 | 三菱財団賞受賞 |
3. | 2002年 | 井上学術賞 |
4. | 2005年 | 日本化学会学術賞 |
山下先生の著書・教科書
1. | チャンピオンレコードをもつ金属錯体最前線 新しい機能性錯体の構築に向けて 山下正廣、北川進 化学同人 ISBN:4759807462 |
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2. | 伝導性金属錯体の化学 朝倉化学大系(15) 山下正廣、榎敏明 朝倉書店 ISBN:4254146450 |
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その他
大学人(全大教(全国大学高専教職員組合))
(pdfファイル)
入場無料
学生・教職員の皆様、どうぞお気軽にご参加下さい。
本講演会に関するお問い合わせは
香川大学工学部材料創造工学科、石井知彦までお願いします。