ドイツの電車について

平成14年1月27日現在


ハッピーウィーィエンド切符について

 ドイツには、ハッピーウィークエンド切符(Schoenes-Wochenende-Ticket)というものがあります。価格は21ユーロ(平成14年1月現在)です。土曜日か日曜日のいずれか一日有効です。この切符は無敵の切符で、私が週末ドイツ国内を旅行する際にも、もちろんこれを使っています。特徴は、

というものです。私は多くの場合、一人で使っていますが、十分元は取れます。

ICE(新幹線)について

 ドイツの新幹線(ICE)についてご紹介しましょう。ICEとは、Inter-City-Expressの略です。一台一台に名前が付いています。日本の場合だと、東海道新幹線は「のぞみ」、「ひかり」、「こだま」ですが、ドイツでは同じ路線でも便名ごとに名前が付いています。例えばフランクフルトとドレスデン間を走るICEの場合、

と言う風に、名前が変わります。ちなみに、ドイツの主要ICEは南北に走りますが、ハンブルクとミュンヘンの間を走る新幹線には

と言う名前が付いていました。

 次に指定席ですが、(全車指定のICE-Sprinterなどを除けば)基本は全席自由席です。これに座席が指定された場合のみ、その座席だけが指定席になります。日本では、車両ごとに指定席車両・自由席車両と分けられているので、指定席ががらがらなのに、自由席が満杯になると言うことが良くありますが、ドイツでは座席ごとに指定か自由席かが決まるため、無駄がありません。座席のみをReserveするレストランと同じ要領です。ですから、自由席がどれだけ余っているかは乗ってみないと分かりません。乗ってみて、席に指定の札が掛かっていたらそこは指定席です。ただし、指定の札には指定区間が書いてありその区間だけ席を譲ればいいので、それ以外の区間では自由に座って構いません。通常は予約は必要ありませんが、メッセが開催される場合など、全席指定になってしまいます。

ICE車両の様子

 ICEの車両の種類によっても異なりますが、前述のICE1555, ICE1650, ICE888の場合は、こんな感じです。

 座席は相当ゆったりとしています。これは向かい合わせの席の例ですが、同じ向きの座席が基本です。足もとも十分広いです。2等車両ですが、日本のグリーン席よりも立派です。ドイツの電車が人気が高い理由が分かります。写真では分かりにくいのですが、窓の上には「禁煙」のマークと「携帯を使ってもいいよ」のマークがあります。ちなみにこの日はがらがらで、私一人でこの4人分の座席を独り占めしています。

 このICEの場合、指定席表示の札も紙のカードではなく、それぞれの座席の上に電光掲示で表示されています。車両は新しく、どこもかしこもぴかぴか光っています。向こうにガラスの扉が見えますが、その更に向こう側が運転席です。全てガラスになっているので、パノラマカーの様に景色が車内から楽しめます。
(注:この運転席からの眺めは、ICEではなく、Erfurter IndustrieBahnからのものです。)

 それぞれの座席の下には、電気のコンセントがあって、AV機器をつないだり、パソコンの電源を取ったりすることが出来ます。携帯の充電をしている人もいました。私はデジタルカメラの充電をさせていただきました。それぞれの座席にはヘッドホン端子があって、ヘッドホンを差し込めば数チャンネルの中から好きな音楽を楽しむことが出来ます。

 これは、ICE888の例です。この電車には、2等車両でもビデオモニターが付いていて、映画などが楽しめます。
ICEは車両ごとによっても異なるのですが、以下の設備が整っています。
食堂車、カフェテリア、禁煙車、喫煙車、ビデオモニター、携帯電話用車両(高性能の受信設備がついています)、携帯電話禁止車両(静寂車両)、身体障害者用トイレ、会議室、子供用部屋、インフォメーションなど。
これは、子供用車両です。

 ドイツ第二の都市、ハンブルク駅の様子です。