LaTeXで論文作成のいろいろ


式番号の参照

式番号の参照は、\eqref を使うと便利。番号の前後に勝手に()が付く。

例えば、\label{Eq:update}が付いた式の参照は

TeXコード        表示
Eq.~\eqref{Eq:update} : Eq. (1)
Eq.~\ref{Eq:update}  : Eq. 1
Eq.~(\ref{Eq:update}) : Eq. (1)

ダッシュとハイフンの使い分け

LaTeXの横線には、以下の4種類がある。英語原稿においては適切に使い分ける必要がある。

 -   ハイフン(一番短い '-')
 --  エンダッシュ(小文字のnと同じ長さ '−')
 --- エムダッシュ(大文字のMと同じ長さ '―')
 $-$ マイナス(符号)

で、それぞれの使い分け方。

・(-)ハイフン (LaTeX: -)
2つの単語を繋げて1つにするとき。
例)Self-Organizing Map, Minami-Josanjima, Koganei-city, FN-SOM

・(−)エンダッシュ (LaTeX: --)
・範囲を表す場合。 例)pp.10--13
・電話やZipコードのあれ。 例)Tel: 03--1234--5678, 〒770--8506
注)範囲をあらわす時、日本人は'〜'を使いがちだが、'--'を使うべき!

・(―)エムダッシュ (LaTeX: ---)
長い文章の導入とか。通常前後にスペースなし。

・(−)マイナス (LaTeX: $-$)
数式・符号だね。 例)$-1$, $3-1=2$


図の数を調整

 下のを、\begin{document}の前に書く。

 %--- ページ全体における図の占める割合 ---
 \renewcommand{\topfraction}{1.0}	% 上から
 \renewcommand{\bottomfraction}{1.0}	% 下から
 \renewcommand{\dbltopfraction}{1.0}	% 文章の最小割合
 %--- 図の上下の空白 ---
 \renewcommand{\textfraction}{0.1}
 \renewcommand{\floatpagefraction}{1.0}
 \renewcommand{\dblfloatpagefraction}{1.0}
 %--- ページ全体における図の数 ---
 \setcounter{topnumber}{10}
 \setcounter{bottomnumber}{10}
 \setcounter{totalnumber}{10}

複数の図を並べる(subfigure)

 下のを、\begin{document}よりも前(ヘッダー部分)に書く。

 \usepackage{subfigure}

 下のもヘッダー部分に書いて図の隙間等を調節。自由に変更してね。

\renewcommand{\subfigtopskip}{5pt}	% 図の上の隙間。上図の副題と下図の間。
\renewcommand{\subfigbottomskip}{0pt} % 図の下の隙間。副題と本題の間。
\renewcommand{\subfigcapskip}{-6pt}	% 図と副題の間
\renewcommand{\subcapsize}{\scriptsize} % 副題の文字の大きさ

例:使ってみる。上段図1つ、下段図2つの3つの図を表示してみる。

\begin{figure}[htb]
 \begin{center}
  \subfigure[]{	% 副題なし
   \includegraphics[width=.45\columnwidth]{Inp.eps}
  }\\ % 改行
  \subfigure[BL-SOM.]{
   \includegraphics[width=.45\columnwidth]{SOM.eps}
  }~
  \subfigure[BL-FNSOM]{
   \includegraphics[width=.45\columnwidth]{FNSOM.eps}
  }
  \caption{Learning simulation for Target data. (a)~Input data and initial state.} 
  \label{Fig:target}
 \end{center}
\end{figure}

と書くと、出力は

ってな感じ。改行の場所を変えても、勝手に(a)とか(b)とかの場所も変わってくれるので楽チン。

文章全体の行間を狭くする

 下のを、\maketitleの後に書く。

 \renewcommand{\baselinestretch}{0.95}
 \small
 \normalsize

0.95を小さくすると、どんどん行間が狭まる。0.9より小さくすると、原稿はかなり見にくい・・・。

数式中のイタリックのベクトル文字

 下のを、\maketitleの後に書く。

 \newcommand{\bd}[1]{\mbox{\boldmath$#1$}}

例:使ってみる。

 \[ \bd{x}_j=(x_1,x_2,\cdots,x_d)\]	% 上
 \[{\bf x}_j=(x_1,x_2,\cdots,x_d)\]	% 下

と書くと、出力は

となる。上と下で、一文字目のxが違ってるね!上が自然。

2行以上の数式をキレイに!

 今まで、数式中で改行するのには、equation の中に array を組み込んで使っていた。しかし!これがまた使いにくい・・・。
そこで! aligned ってのを見つけた!これは便利だ。
数式を並べるときは、そこに&をつければよろし。&の前にスペースも空かないし、これ賢い。

 下のを、ヘッダー部分に書く。usepackageにtxfontsを使ってるときは、それよりも前!

\usepackage{amsmath}	% {txfonts}よりも前!

例:使ってみる。 equationとalignedの合わせ技。キレイだ。

\begin{equation}
 \left \{
 \begin{aligned}
  \dot{v}_{x_{i1}} = -k v_{x_{i1}}& + Fx_{i1,i2} - Fx_{(i-1)1,i1}\\
				& + Fx_{i1,(i+1)1}\\
  \dot{v}_{y_{i1}} = -k v_{y_{i1}}& + Fy_{i1,i2} - Fy_{(i-1)1,i1}\\
				& + Fy_{i1,(i+1)1}.
 \end{aligned}
 \right.
\end{equation}

と書くと、出力は

となる。簡単でキレイだ。

【追記】なんか、amsmathをusepackageに使うと、文中の式の改行が変だ・・・嫌だ・・・。

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